2010年9月2日木曜日

ドクター江部の「やせる食べ方」=糖質制限食の効果

2010年4月第1刷発行の 京都の名医がおしえる「やせる食べ方」 江部康二著を買って読みました。以前からブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」は拝見しておりましたが、糖質制限食の内容を知りたくて読みました。私も4年前から糖質制限食を自己流でやってきて、その効果のほどは実証済みであります。

ドクター江部の1回の食事の糖質の総量は20g以内ということです。精白米ご飯で勘算すると56gに相当します。茶碗普通盛りで150gですので、約3分の1です。糖質は米やパン、麺類などの小麦粉などの主食以外にもイモ類やカボチャなどの根野菜にも多く含まれます。また果物や調味料、ビールなどの醗酵酒にも多く含まれますので、ドクター江部の糖類20g以内という目安はかなり厳しい感じがします。

私の場合、それに比べるとまだ穏やかな制限です。唯一決めているのは、昼食はソイジョイ2本。朝と夜のご飯はできるだけ五穀米にして90gということです。五穀米90gは糖質31gに相当します。それ以外は野菜、魚が中心の主菜と果物です。ビール350ml(糖質10.9g)は欠かさず飲みます。その後焼酎100ml(糖質0g)を飲みますので、夜食だけで糖質は50gは超えていると思います。

それでも、今までの食事から比べればかなり糖質は制限しております。体重も15kgが徐々に減り健康体になりましたから糖質制限はカロリー制限や脂質制限より明らかに減量には効果があると思います。理想的体重になってからも同様の食事をするとさらに体重が落ちますから逆に体重を維持することに気をつけなければなりません。

さて、そのメカニズムですが、糖質は摂取すると消化器粘膜から吸収されて血糖が上昇します。するとインスリンがすい臓から分泌し、ブドウ糖は筋肉や脳に取り込まれます。ブドウ糖はエネルギー源として使われます。また余分なブドウ糖は肝臓で脂肪として貯蔵されます。

一方、糖質制限をすると、身体を動かすエネルギー源は摂取されたブドウ糖が少ないので肝臓で脂肪酸を分解してできたブドウ糖を使います。これは糖新生と言いますがその製造には余分のエネルギーを消費します。つまり、脂肪は分解してくれるし糖新生で運動をしなくてもエネルギーは勝手に消費してくれるし、余分な脂肪は確実に減る仕組みなのです。

しかも糖質制限するとインスリンの分泌も少なく節約できるので糖尿病にもかかりにくいし、インスリン量が安定しているので食欲をコントロールしやすいし精神的に安定します。さらに細胞の酸化を抑えますので老化を食い止めます。

現代の人間の食生活をみると明らかに糖質に頼っているところがあります。スーパーマーケットに行っても恐ろしいほどに糖質の山です。野生のトラがスーパーマーケットに紛れ込んで陳列棚の食品を食い漁ったら間違いなくそのトラはメタボになり病気になることでしょう。

脳のエネルギー源は唯一、ブドウ糖だけという迷信に囚われ、糖質から抜け出せない方、すでに糖質中毒になっているかもしれません。

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